株の格言
あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
や行
ら行
わ行
あ行
上がる理も、時いたらねば上がるまじ、理を非にまげて、米に従え

理論的には上がるのが当然の相場であっても、その時期が来なければ上がらないもので、そんな時は、これまでの常識を現実の非常識な動きにあわせて、相場に従うほかない。
朝の来ない夜はない

希望を失ってはいけない。
アタマとシッポはくれてやれ

底で買い、天井で売ろうと思わず、ほどほどの値段で買い、ほどほどの値段で売るのがよい。
当たるも相場、当たらぬも相場

相場見通しは天気予報と同じである。目先の予想は当たる確率は高いが、半年先や1年先の相場はほとんど当たらない。これは相場が、世界情勢、日本の政治、為替、原油などありとあらゆるものによって左右されるからである。
生き馬の目を抜く

兜町や北浜は、生き馬の目を抜く街と言われている。相場の世界には、他人を出し抜いて儲けようという人が多い。参加するならそれなりの覚悟を持たなければならない。
石が流れて、木の葉が沈む

普通は、木の葉が浮いて流れ、石が沈でいるものだが、金融相場など金余りの状態が加熱すると、あまり値上がりしないような銘柄が活気づき、値上がりしても良さそうな銘柄が放置されたりする。
一犬虚に吠ゆれば、万犬実を云う

一人が嘘情報を流すと、多くの人がそれを真実の事として伝える。ガセネタに騙されてはいけない。
一運二金三度胸

運とお金と度胸の3つが揃って成功するという意味。そして、一番手に入れにくいのが運。
一将功なり万骨枯る

少数の成功した人の影には、大多数の大失敗した者がいる。
一葉落ちて天下の秋を知る

何か大きなことが起こる前には、前兆となるようなことがあるので、それに早く気づき対処すべきである。
いつ起こるかを予想するのは、何が起こるかを予想するより何倍も難しい

将来的に、こういう風になるという予想は簡単にできるが、それがいつ起こるかを当てることは非常に難しい。
いつとても、売り落城の高峠、恐いところを売るが極意ぞ

市場が強気で満ち溢れていて、まだまだ上がりそうで売るのが恐いというときに売るのが相場の極意である。
いつとても、買い落城の弱峠、恐いところを買うが極意ぞ

市場が弱気で満ち溢れていて、まだまだ下がりそうで買うのが恐いというときに買うのが相場の極意である。
一般大衆がやる一番大きな誤りは、相場の下げている時に市場を離れることだ

安く買って、高く売るというのが相場で儲けるコツであるが、普通の一般人は逆をやる場合が多い。相場が加熱している状態において、乗り遅れまいと市場に参加し、暴落にあい、失意のうちに市場から去る。
いのち金には手をつけるな

株式投資は余裕資金で余裕を持って行うべきである。借金や将来的に必要な資金を使ってまで投資をするといつか後悔することになる。
今、急成長しているからといって、将来もその勢いが続くとは限らない

今急成長している会社の株よりも、今後成長していく可能性のある会社の株を買うほうがよい。今、急成長している会社は今後も成長していくとは限らないからである。
ウォール街がくしゃみをすれば、ロンドンは風邪をひく

世界の市場はアメリカ市場と連携している。日本においても、市場が開く前に、CMEなどアメリカ市場が参考にされる場合が多い。
ウォール街には二つの高い峰ー事実と数字の山と心理のエベレストという二つの峰がそびえている。

企業業績や景気などの事実と数字。投資家の心理。相場はこの二つの要素を理解しないと読めない。
売り買いを一度にするは無分別、二度に買うべし、二度に売るべし

これは絶好のチャンスと思って、一度に買ったり売ったりするのはよくない。値下がりしてチャンスと思って一度にまとめて買うよりも、はじめに1000株買い、様子を見てさらに1000株といったように買うのがよい。
売り方は水鳥の羽音にも怯える

信用取引の売りは、カラ売りできる株数が限られているし、株価がいくらまで上昇するかわからないという恐怖心を常に持っている。
売りたい強気、買いたい弱気

証券会社などは強気である場合が多い。株を買ってもらって手数料を稼ぐ為である。逆に、機関投資家などは弱気である場合が多い。安く仕込みたいからである。雑誌やテレビなどは、個人投資家などに買ってもらうためにどちらかといえば強気の場合が多い。このように、立場により事情が異なるので、情報については慎重に分析しなければならない。
売りは早かれ、買いは遅かれ

株を処分する場合は、すぐにしたほうが良い。そのほうが損失が少なくてすむ場合が多い。逆に、株を買う場合は、十分慎重に中身を見てから行った方が良い。
売るべし、買うべし、休むべし

株は、買うべき時に買い、売るべき時に売り、休むべく時に休むのが良い。株価が安値圏の時に買い、利益が出たら売り、損をしたら冷静になるまで休む。
売れば二上がり、買や三下がり、切ってしまえば本調子

自分が売ると値上がりし、自分が買うと値下がりし、自分が諦めて売ると本格的に上昇し始める・・・というのは、相場の世界ではよくあることである。タイミングがずれてる場合が多い。長期保有すると少しは防げるかもしれない。
噂で買え、ニュースで売れ

ニュースとして公になれば、価値はなくなる。
運・鈍・根

相場で成功するには、運と鈍(図太さ)と根(根気)が必要である。
大相場にはついていくべし

数年に一度とか、10年に一度とか、大相場というのがある。このような相場においては、PERとかPBRとかは関係なしにあげていく場合がある。このようなときは黙ってその相場についていくのがよい。
大幅な値上がり直後の買い、大幅な値下がり直後の売りは、絶対にしてはならない

大幅に値上がりをしたら買いたくなる。大幅に値下がりしたら売りたくなる。これが人間の心理だが、絶対にしてはならない。大幅に値上がりすれば反落、値下がりすれば反発する可能性のほうが高い。
お金を愛するだけではお金持ちになれない。お金があたなを愛さなければならない。

お金は、上手にため、上手に増やし、上手に使わなければならない。
おごるなよ、まるい月夜もただ一夜

良い相場も長くはつづかない。
思い入れ違う時は早仕舞、行付を見るべし

相場が予想と違う時は、持ち株を処分して、相場の行方を見守るのがよい。
思いつき商いケガのもと

ちょっとしたニュースや噂などを聞いて、思いつきで売買をするのはよくない。そういったニュースなどはすでに株価に織り込み済みである場合が多い。
思惑よく当たるとも勝ちに乗るべからず

時には予想がことごとく的中し、利益を得ることがある。だが、そのような時は天狗になりやすく自信過剰な状態である。そのうち、相場が変わり大損をする可能性が高い。予想が当たる時こそ、油断してはならない。
温故知新

過去の歴史から、未来もある程度は予想できる。
か行
買いたいと心がはやり立つ時は二日待つべし

どうしても買いたい・・・と心がはやるときは、二日ほど待つほうが良い。二日たちまだ買いたければ買うとよい。
買いにくい相場は高い。買いやすい相場は安い

買いにくい相場の時は、株価が高くなるだけの好材料があり、どんどん買いにくくなる。逆に、買いやすい相場の時は、株価が安くなるだけの悪材料があり、どんどん安くなる。
買いは安い日・安い時に限り、売りは高い日・高い時に限る

株を買う場合は、値下がりしている日にしたほうが良い。逆に、株を売る場合は、値上がりしている時にしたほうがよい。
買うのと買わされるのとは別物である

株は買わされてはいけない。自分で考えて買わなければならない。
買う人には100の目が必要だが、売る人は1つの目があれば十分だ

株を買う場合は、業績、株価の位置、将来性など様々なことを考慮した上で購入するものである。だが、売る場合はいくらで売れるかという値段を気にするだけである。
勝ち易きに勝つ

勝てると思う時に市場に参加し勝つ。これが賢い方法である。勝てないときは休むのがよい。
勝つことのみ知りて負くることを知らざれば、害その身に至る

失敗した時の苦しみや勉強や教訓が成功につながる。
金のなる木は水では生きぬ、汗をやらねば枯れていく

お金を稼ぐには、努力が必要である。
株価が高いは七難隠す

株価が上がると、資産効果が生まれ、個人消費が回復し、企業の設備投資も増え、景気が回復する。株価が下がると、逆資産効果により、個人消費は低迷し、企業の設備投資なども落ち込む。株価が上がると、様々な問題が解消する。
株価がファンダメンタルズ価値以上になっている銘柄には手を出すな

株価が業績や将来性などのファンダメンタルズ以上の値段になっている銘柄は、すでに遠い未来の将来性を織り込んだ価格なので、買ってはいけない。業種によって平均的なPERやPBRなどは様々であり、急成長を続けている会社においては異常な数値をつけている場合があるので、同業他社と比較した上で判断するとよい。
株価というものは、その基礎である会社の実体よりもずっと移り気なものである

株価を形成するものは企業の業績などの実体よりも、人気や需給関係である場合が多い。
株価は群集心理の産物である

株式市場では、冷静に判断するとおかしなことがしばしば起こる。これは投資家の群集心理の産物である場合が多い。夏になると、エアコンやアイスの関連会社の株が人気を集めるなどがその例である。
株価は常に将来性の反映である

株価は将来の業績により決まる。だいたいが、今期か来期の業績に反応して決まる。
株価はもとの古巣にかえる

何かが原因で、人気化し、値上がりした銘柄は、その原因がなくなると、人気がうすれ、値上がり前の株価まで戻る。
株券はあなたに所有されていることを知っているわけではない

株券は持ち主を知っているわけではないので、業績のよくない会社の株や今後も値上がりの見込めそうにない株は、はやめに処分するべきである。
株式投資は商人の心で行うべし

株式投資は商人が商品を売るのと同じような面がある。安く仕込んで、高く売るのが儲けるコツである。だが、あまりに高く売ろうとしすぎると売れなかったりするので難しい。
株式投資はババ抜きや椅子取りゲームに似た遊戯である

株式投資は、特に相場が過熱している状態では、ババ抜きのようなものである。誰もが自分が保有している銘柄はババだとわかっているが、いかにそれを他人に高値で売りつけるかという遊戯をしている。やがて株式市場は大暴落し、最後にババを引いた者は市場から消えていく。
株式投資は美人投票に似ている

株式投資は、自分以外の他人が良いと考えるであろう銘柄に投資しなければならない。独りよがりの投資尺度で株を買ってももうからない。みんなが欲しがっているような銘柄の株を買わなければならない。
株式と結婚するな

株は値上がりし続ける事はなく、値上がりすれば必ず値下がりする時もある。同じ銘柄の株を長期間保有しておくことはあまり賢明とはいえない(だが、長期投資には長期投資の良さもある)。また、株式投資以外に本業がある場合、その本業を疎かにして株式投資にのめりこむことはよくない。
株式の買い付けさえ正しく出来れば、投資の仕事はほぼ終わったものと考えてよい。保有し続けるのが最良の策である。

優秀な企業であり成長している会社の株であれば、その実体価値の増加に比例して株価も上がっていくものである。保有し続け、何年かたつと、数倍になっていたというのはよくあることである。
株に一攫千金はない

株式に甘い幻想を抱くな。
株に絶対はない

相場は世の中に様々な影響を受ける。投資経験が長くなると、相場動向を判断する力はつくが、100%相場予想があたることなどありえない。絶対にこうなる・・・という保証はない。
株にはいい株とか悪い株とかの区別はない。あるのはただ、騰がる株と下がる株があるだけだ。

投資家にとってのいい株とは、株価が騰がる株である。悪い株とは、株価が下がる株である。国際的優良銘柄などは業績は良く安定しているかもしれないが、すでに時価総額は成熟しているので、あまり魅力はない場合も多い。
株の高利回りはアバタもエクボ

高利回り銘柄は投資対象として魅力のないものが多い。たとえば、電力株など今後企業の成長があまり見込めないような銘柄は、配当利回りしか投資家をひきつける魅力がない(電力会社は利益が出ると料金引き下げ要求をされやすい。利益が減ると料金値上げをみとめらる。)。
株を買うより時を買え

株式投資は銘柄選択が重要であるが、それ以上にタイミングが重要である。高値掴みをしてはいけない。
果報は寝て待て

熟慮に熟慮を重ねて買った株は、日々の株価に一喜一憂せず、1年以上そのままにしておくのもよい。
通いの高下に迷うべからず

通いとは上げ相場における一時的な下げや、下げ相場における一時的な上げの事である。このようなことに一喜一憂せず、大局的な視点で見極めなければならない。
閑散に売りなし

相場が低迷すると、売り買いともに減少し、閑散となる。このような状態ではすでに売りたい人は、売ってしまった後であり、相場の最悪期である。転機は近い。
機会は誰にでもやってくる。しかし、その機会を掴めるのは一握り

チャンスは誰にでも訪れるが、それを掴める人などほとんどいない。チャンスを逃すなという意味。
奇貨居くべし

チャンスを逃すな。
機関投資家はみんないっしょの方向にしか動かない

機関投資家は他人の資産を運用しているので、運用は理論的に説明できる方法をとる場合が多い(ミスした時に言い訳ができるから)。だから、機関投資家は同じ投資行動をとる場合が多く、株価が急速に一方の方向へ進むことが昨今増えている。
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥

知らないことは人に聞くなり、自分で調べるなりしてわかるまで勉強すること。
奇跡を願ってもよい。しかし、奇跡を頼ってはならない

希望を持つのはいいこと。だが、成功するには努力(勉強)がなにより必要。
気の落ち着かぬ時の商いは、十度が十度損なりと察すべき

心が乱れている時に相場に参加しても、損をするだけである。損を取り返そうと焦っていたり、イライラしているときなどは休むのがよい。
木は天までは育たない

どんなに人気のある成長企業でも、その人気や成長は永遠には続かない。
強弱より運用を学べ

今後の相場の見通しや有望株を他人に聞いても無意味。どうせ聞くなら、投資法を聞いて学ぶべきである。
記録破りは相場の変わり目

PER、時価総額、出来高、値上がり率、値下がり率・・・・様々な指標が記録破りの状態になれば、転機は近い。
木を見て森を見ず

個別の銘柄ばかり(木)を見ていると、相場全体(森)の流れを見失う。どちらも疎かにしてはいけない。逆に、この格言の反対の意味で、森を見ず、木を見よという格言もある。これは、相場が下降している中にも、逆行高する銘柄も出てくるということである。
槿花一日の栄

あさがおの花は、朝開いて夜にしぼむ。栄枯盛衰。良い相場も長くは続かない。ちなみに、莫大な財産を築いた有名な相場師の最後は悲惨な者が多いという・・・。
君子は豹変す

自分の間違いに気づいたらすぐに反省し、訂正する。予想が外れたらすぐに損切り。
群集は常に損をする。なぜなら、群集はいつも間違っているからである。彼らはノーマルな動きしかしないためにいつも間違う。

みんなと同じことをしても儲からない。
罫線(チャート)は相場師の杖

罫線は株価の歴史であり、罫線から未来がある程度わかる場合が多い(100%あたるとは限らない)。
激水の石を漂わすに至るは勢いなり

激流が重い石を流すときがある。これは水の流れが凄まじいからである。相場にも勢いがある時は、通常の上げ幅以上の上げを記録することがある。このような時は、素直に相場に乗ったほうがいい。
現在割安な銘柄か、将来の高成長を考慮すれば時価は割安になることが確実な銘柄だけを買え

将来性などを考慮して、安値で放置されている銘柄を買うと儲かる。
賢者は聞き、愚者は語る

聞けば情報や知識が増す。語れば語った事に自分自身が縛れる可能性がある。
幸運の女神がノックしたら、すぐにドアを開け

幸運を逃すなという意味。幸運の女神は一瞬で消える。
幸運の女神は前髪を掴め

幸運を逃がすなという意味。後ろ髪を掴むことなど不可能。
後悔に二つあり

もう少し待てばもっと利益を出せただろう・・・という後悔。欲をかきさらに利益を求めた為に大損をした・・・という後悔。後者のような後悔は、悔やんでも悔やみきれない後悔であり、どうせなら、前者のような後悔をすべきである。
虎穴に入らずんば虎子を得ず

リターンにはリスクが必要ということ。
心やすい人にも株式の売買を勧めるべきではない

相場は予想と外れる場合もある。親しい人に売買を勧めて、もし予想が外れたら恨みを買うだけである。
この道不案内の人は迂闊にこの商いをすべからず

相場についてよくわからないなら、相場に参加すべきではない。
小回り三ヶ月

小さな波動(上昇、下降のトレンド)は3ヶ月前後で変化する傾向がある。
小回り三ヶ月、大回り三年

小さな波動(上昇、下降のトレンド)は3ヶ月前後で変化する傾向がある。大きな波動(上昇、下降のトレンド)は3年前後で変化する傾向がある。大きな波動が上昇トレンドである場合、3ヶ月前後で上昇したり下降したりするが、上昇する分が下降する分より大きい。大きな波動が下降トレンドである場合、3ヶ月前後で上昇したり下降したりするが、下降する分が上昇する分より大きい。
これを知る者はこれを好む者に如ず。これを好む者は、これを楽しむ者に如ず

相場を好きになり、相場を楽しまなければ成功しない。
さ行
最後に笑う者が、最もよく笑う

最後に笑う者が一番大きな利益を上げる。最終的に勝てば良い。
最良の預言者は過去なり

過去の歴史から、未来もある程度は予想できる。
材料はあとからついてくる

株価が上がりだすとどんな銘柄でももっともらしい材料が出てくる。1年先の材料や、5年先の材料などどんなこじつけでもいいので、理由が後からつけられ、株価上昇の説明がなされる。
下がりっ鼻を売り、上がりっ鼻を買う

相場で儲けるコツは、底値圏で買い、天上圏で売ることである。ただし、底値の株は長い間、底値圏である場合が多いので、底値圏から値上がりしたところ買うと良い。また、天井で株を売ることは難しいので天井からちょっと下がったところで売るとよい。どこが底で、どこが天井であるかは、出来高、過去の安値・高値、相場動向などから判断するほかない。
指値は取消すべからず

指値は、それが十分熟慮の上で決めたものであれば、取消しなどせずにその価格で売買した方が良い。現在1000円で取引されている銘柄を、980円で指値注文した場合、990円まで下がってきた時に、970円に変えたりすると、980円を底に上昇して買いそびれてしまったりすることがある。
産業界というものは、金を払って投資するに値する、極めて少数の一流企業と、長期保有する魅力が全くない、膨大な数の二流企業から成り立っている

探せば必ず安値で放置されている優良企業が見つかるものだが、その数は極めて少ない。多くの場合、企業は優秀であっても株価はその価値以上の値段であったりする。
三平も二平もいらぬ安値段、せかず待つが大秘密なり

何度もナンピンして持ち株の平均買いコストを下げるよりも、そんなことをする必要がない安値まで待つほうが成功する。
三位の伝

三位とは、相場・材料・人間心理のことである。これらのうち一つだけを見ていても駄目で三つを一体として、相場に臨まなければならない。
三割高下に向かえ

安値から3割値上がりしたら利食い、高値から三割下がれば買いというのが、一つの目安である。
三割の利食いが六回続けば、元本は四倍に増えている

元本を100とする。100→130→169→220→286→370→480(おおまかに計算している)。塵も積もれば山となる(3割は塵とは言わないとおもう)。
仕掛け、手仕舞いに指値は禁物

欲しい株を買うときや、保有銘柄を処分したい時は成り行き注文でした方が良い。指値にしていると値段の面では安心ではあるが、注文が成立しない場合があり、チャンスを逸したり、損失を拡大させる場合がある。ただし、相場が非常に悪い時などは、下のほうで指値注文をしていると非常に安価で購入できたりする場合がある。相場により使い分ける必要もある。
鹿を追う者は山を見ず

特定の銘柄ばかりを見ていると、相場全体の流れを見失う。
事業で借金をするのは当たり前だが、株をやるための借金は、簡単にできるだけにとても危険だ。

株をやる為の借金とは、つまり信用取引の事であるが、これは比較的簡単に誰でも行うことができる。軽はずみな意思で行うと、非常に危険である。
市場のムードが決定的な重要性を持つこともありうる。そうなると個々の株式の好材料、悪材料などは全体のムードが消してしまう。

市場が上げ相場のときは、個別の銘柄の悪材料などはまったく関係なしに上げていく。逆に、市場全体が暴落するときは、個別銘柄の好材料などは吹き消してしまい、一緒に下げていく。まず、市場の流れを読み、その上で個別銘柄の材料を判断していくことが重要である。
自信ある自己流は確信なき正統派に勝る

株を買うときは、確信を持って(確信がもてるまで調べたりして)買わなければならない。
時節を知りて、進むべき時に進み、退く時に退くを賢き人といふなり。世渡りは傘の如くすべし。運よき時は開き、運よからぬ時はしぼめるがよし。

ついてる時は積極的に売買をし、ついてない時は休めばよい。
事態が回復に向かう見通しがついた時が買いチャンス

例えば、日本では、バブル崩壊後、10年以上をかけて、日経平均は8000円を割り込んだが、政府が本気になって株価対策打ち出した頃が絶好の買い場となった。徹底した人員削減などをするようになれば、その会社は回復していく可能性が高い。
知ったらしまい

情報は誰もが知れば、価値がなくなる。
需給はあらゆる材料に優先する

需要(買い手)と供給(売り手)が株価に最も大きな影響を与える。
主役の投資家がどう動くかを見守れ

主役とは、外国の機関投資家・ヘッジファンド・オイルダラー、日本の機関投資家・投資信託・金融法人・個人投資家・金融法人などのことである。主役は、株式市場に大きな影響を与える。主役が買っている時は株価は上がり、売っている時は下がりやすい。今はだれが主役で、相場にどんな影響を与えているのかを理解するとよい。
順にいて逆を忘れず、逆にいて己を捨てず

相場が上昇トレンドにありうまくいってるときは、いつか来るであろう暴落の時のことを考え、有頂天になってはいけない。下降トレンドのときは、自暴自棄になったりせず耐えなければならない。
証券価値が最終的にいくらになるということについては、答えなどあるものではない。まさに十人十色で、専門家が十人寄れば十の違った結論ができる。

株価を形成する要因は様々ある。企業業績、人気、相場動向など様々なものから株価は形成されるので、どの尺度から計算された株価が正しいかはわからない。
勝算がなければ戦わない

儲けるという自信が無いときは、相場を休むのもよい。イケルと思える時まで待つのも大事なことである。
上昇に転じた相場は上昇を続け、下落に転じた相場は下落を続ける

相場は、一度どちらかの方向に動き出すと加速度がついて行き過ぎる場合が多い。理論的な天井があってもそれを大幅に超えたり、底だと思われた値段を大幅に下回ったり。
上手はあれど名人なし

達人とか名人なんてほとんどいない。
小利大損

小さな利益を追い求めるあまり、大きな損をすることがある。1円でも安く株を買おうと指値注文をしたが結局買えなかったりとか、1円でも高く売ろうとして売りそびれたりとか。また、確実に儲けようとして、買値から1割上がったところで利益を確定させたが、結局その株は後に2倍になっていたとかもよくあることである。
小利は失敗のもと

目先の小さな利益を追いかけると、将来の大きな利益を逃す。
初心者にとって一番悪い教師は、少しばかり相場を知っている人である

中途半端な人に教えてもらっても百害あって一利なし。
資力相応に仕掛くべし

株式投資は、余裕資金で行わなければならない。借金などをしてまでしてはいけない。
新社屋の建設を発表したら、その会社の株を売れ

新社屋の建設を発表する時は、その会社の業績は非常に好調で、経営者はかなりの強気で自信を持っているときが多い。だが、そこが企業の業績のピークで、そのあたりから業績は下り坂となっていく場合が多い。そして、社屋が完成する頃は、業績がかなり落ち込んでいたりする。
新製品は流行を生み出すかも知れないが、利益は生み出さない

新製品は売れて利益となるかはまったくわからない。また、大企業の場合、新製品は多くの製品の一部となるだけである。だが、株式市場においては、新製品の与える影響が未知数である為かえって、人気を集めることがある。このまだ未知数の段階で株を買うことを理想買いといい、業績に与える影響がある程度わかった時に買うことを現実買いという。株式市場では、理想買いのあたりで人気化することがおおい。
新値につけ

新値とは、上場来高値や年初来高値のことである。新値をつけるということはその銘柄に勢いがあるということなので、黙って買っておくと、意外な高値をつけることが多い。だが、その新値が天井である場合もある。
すべての勝負事は、勝っている間に止めるのがよい

勝負事は必ず負けるときが来るものである。後から後悔しないように、勝っている間に止めるのも一つの手である。
筋の耳打ちは信頼するな

証券会社や地場筋などの、その道のプロの情報に飛びついてはいけない。織り込み済みということもよくある。十分調べなければならない。
政策に売りなし

相場で儲ける為には、国の政策が今どちらの方向へ向かおうとしているのかを見極めなければならない。
急いては事を仕損じる

焦って急ぐと失敗する。
セールスマンはあたなの投資で損することはない

株の営業マンは、投資家の損得にあまり興味はなく、売買手数料が稼ぎたいだけ。株は自己判断で買わなければならない。
節分天井・彼岸底

相場は、節分(2月3日ごろ)に天井をつけ、彼岸(3月21日ごろ)に底をつける。節分から彼岸までは調整する場合が多い。証券や保険や銀行などは3月決算のところが多く、決算対策で2月ごろから株を売ってくることが多いのでこういった現象がよく起こる。
先んずれば人を制す

先を読み、他人より先に物事を行えば成功する。
戦争で株価が下がったら敢然と買い向かえ

この格言はアメリカのファンドマネジャーの言葉である。戦費をまかなう為に政府が借金→貨幣価値下がる(物価が上がる)→株価が上がる。資産を現金で持つと目減りしていくだけなので、株式でもっていたほうがよい。ただし、これはアメリカが絶対に勝利するという前提でである。戦争に負ければ株式も債券も無価値に等しくなる。
千人が千人ながら弱き日には買え、万人強き日には売るべし

誰もが弱気の日には買え、誰もが強気の日には売れ。
センミツ

千の噂のうち、真実は三つ程度である。
相場高下の議論はすべからず

相場について他人に語っても意味はない。また、他人の予想を聞いても同じである。自分で判断しなければならない。
相場師の最大の敵は自分であって、相手ではない

決断力のなさなど自分の弱さで失敗する場合が多い。
相場師は相場で身を滅ぼす

相場にのめりこみ過ぎると、相場で身を滅ぼす。たまには休もう。
相場と柿は落ちる前が一番おいしい

柿は熟すと甘くなりおいしくなり、木から落ちる前が一番おいしいといわれている。だが、ちょっとした風でも落ちやすい。落ちたら崩れて食べれなくなる。相場においても天井部分まで株を持っていると一番利益を得られるわけだが、ちょっとした悪材料でも暴落する危険性があり、非常にリスキーである。
相場に過去はない

相場において、過去の事にこだわってはいけない。もしあの時、こうしていれば・・・といった後悔は人間を駄目にする。失敗をしたのであれば反省をして、二度と繰り返さないようにするとよい。
相場にさからうな

相場に逆らってはいけない(特に信用取引)。予想が外れた場合は、ナンピンなどせずに手仕舞うべきである。
相場に待ったはない

相場にリセット機能などない。個人でも機関でも、甘えは通じない。
相場に見栄は不要

相場に見栄とか意地とかは必要ない。自分が間違っている場合は、迅速に改めなければならない。
相場に向かうべからず、機に乗るべし

相場には絶対に逆らってはいけない。
相場の金と凧の糸は出し切るな

株の全力買いは避けるべきである。常に余裕を持ち、暴落した時などに買いむかっていける資金を残しておくべきである。
相場の器用貧乏

テクニックや知識だけではあまり儲からない。大局的な相場観が重要。
相場は上げてはつめて下げ、下げつめては上げる陰陽自然の摂理なり、考え及ばず

相場は上げるところまで上げきれば、下げに転じる。逆に、下げるところまで下げきれば、上げに転じる。これは、自然の摂理である。
相場はタイミングに始まり、タイミングに終わる

どんなに業績がよく将来性のある会社の株でも、永遠に上げ続ける事などないわけで、天井で買ってしまったのでは儲けることはできない。逆に、どんなに業績がよくない企業の株でも、売られすぎの底の地点で買えば、儲けることができる。タイミングが重要である。
相場は何でも知っている

材料が出たわけでもないのに、出来高が急に増えたり、株価が上がったりすることがある。これは、その銘柄が何かの影響を受けて動き始めたという場合が多い。一般投資家にはわからないが、相場はそれを知っているのである。相場は相場に聞くしかない。
相場は踏み出し大事なり

相場に手を出す時は、タイミングが大事である。天井圏で買いにいけば損をする可能性が高く、底で買えば儲かる可能性が高い。
相場は暴落によって若返る

相場にも若さや老いがある。底(生まれたて)→回復(幼年)→3合目(少年)→5合目(青年)→8合目(壮年)→天井(老年)→底(生まれたて)。天井からの暴落により、相場は若返る。生まれたての僕らの前にはただ新しい未来がある。
相場を語るなかれ

相場はどうなるかわからない。相場について語っても意味がない。語った相場に自分自身が縛れる可能性もある。
た行
大衆は天井で強気し、底で弱気する

相場が天井に近づくと、新聞、テレビ、雑誌などでは活況が伝えられる。一般投資家は、乗り遅れまいと市場に参加し、まだまだ上がりそうに感じることが多い。だが、プロはこのようなときに相場の転機を感じており、やがて相場は暴落する。恐ろしくなった一般投資家は、天井で買い、底で売ることになる。
たいていの株の動きは、予期された以上に動いていく

株価は、決算書などのファンダメンタルズ面の他に、需給や人気で決まる。ファンダメンタルズ分析からの適正価格は正確にわかるが、人気など人の心理面は予想が付かない。だから、株価は予想された以上に動くことがよくある。
大欲は無欲に似たり

底で買って天井で売ろうとする大きな欲を持つと、タイミングを逸して、結局何もしない無欲の人と同じになる。
卵が生まれるまで卵を買うな

噂だけで株は買ってはいけない。
卵を一つのかごに盛るな

財産運用において、株式・不動産・預貯金にわけて投資することを財産三分法というが、大事なお金を運用する場合において、分散投資は極めて重要である。株式相場が活況の時は、全ての財産を株に集中したくなるかもしれないが、危険なのでやめておくべきである。必ず資産は分散させて、リスクに備えなければならない。また、株式投資においても、一つの銘柄や業種だけに集中投資するのはリスキーであるので、分散した方がよい(小額投資の場合は分散投資は無理であるが)。
小さき益をあげて、大きなる利益を捨つることなかれ。小の益を取りて、大きなる損を求むることあり。

株式投資において、目先の小さな利益に拘ると、大きな利益を得るチャンスを逃すことがよくある。また、小さな利益をとったばかりに、大損失を蒙ることもよくある。
近い戦争は売り、遠い戦争は買い

日本に影響を与えるような近い戦争は売り、日本に関係のない遠い戦争は買いである(特需などが見込めるから)。だが、最近の戦争は日本に特需をもたらすようなものはない。戦争のたびに、有事のドル買いが行われ、円は売られ、日本の株価にもマイナスとなる場合が多い。また、産油国周辺での戦争は、原油価格の高騰につながり、日本に悪影響である。つまり、最近の戦争はどんなものでも、日本にとってマイナスとなる場合が多いので売りである。
チャートは少しも悪くない、悪いのはチャーチストだ

チャートは100%あたるとは限らない。万能ではない。
着眼大局、着手小局

まずトレンドなど相場を全体で見極める。そして、その上で個別銘柄などを物色していくとよい。
長期間にわたって儲け続けたテクニカルアナリストの存在など聞いたこともなく、着実に儲けた短期トレーダーはせいぜい一人しか知らない。

買うべき時に買い、売るべき時に売り、休むべき時に休む。たまには相場を休むことも重要。
つかぬはやめよ

ツキがないときは、相場を休むのが良い。ツキに見放されてる時は何をしても損をする。
常弱気、損とく知らぬ大たわけ、貧乏神の氏子たるらむ

いつも弱気の者は、損得を知らぬ者で、いつまでたっても金持ちにはなれない。株式にはリスクがつき物である。
強気相場は、悲観の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成長し、幸福の中で消えていく。

輪廻の法則といわれている格言である。誰もが弱気の総悲観状態→株価が徐々に上昇(なぜ上がるのかと懐疑)→企業業績に明るい見通しが出てきて、株価は上昇(安心感が広がる)→市場参加者も利益を出し始める(楽観)→誰もが強気になりまだまだ株価は上昇しそうな気がする(株価は天井。悪材料が出ても誰も反応しない。)→そして、株価は下落に転じる(強気に対して疑問を抱くようになる)→さらに株価は下落する(失望)→予想もしなかったような暴落などがある(諦める。底)→買う人も、売る人も少なくなる→少しずつ上昇に転じる。このような相場は万国共通である。
敵を知り、己を知れば、百戦して殆うからず

相場(今は上昇トレンドだとか、個別銘柄のファンダメンタルズとか)を知り、自分(自分の資金とか、性格とか)を知れば、成功する可能性が高くなる。
テクニカル分析は、科学的な外見を装ってはいるが、実は占星術と同類である

テクニカル分析は100%あたるとは限らない。
天井・底を考えて売買すべし

常に株価が天井なのか底なのか、どの地点なのかを考えて売買しなければならない。天井圏で株を買うと後は下がるだけである。底で株を売ると後の上昇の利益を逸することになる。
天井の翌日は底ではない

天井というのは後になってみないとわからない。天井から下げに転じる時、大暴落して一気に底までいくわけではなく、段階的に下げていく場合が多い。
天井を買わず、底を売らず

天井の未来は下がるだけであり、底の未来は上がるだけである。だが天井付近では上昇ピッチは早くなり、まだまだ上がりそうな気分にさせられるし、底付近では低迷状態がまだまだ続きそうな気分にさせられる。だが、そういった時が転機である場合が多い。
投資家として成功するには、一匹狼となって大衆に交わらないことだ

誰もが短期的な値上がりを求める投機家だったが、儲からないので中長期の値上がりを求める投資家(当然、がっかりしてる笑)となる。
投資家として成功するには、一匹狼となって大衆に交わらないことだ

大衆の予想が一致しても、一致したことにより間違うこともある。最後の決断は自分で行うこと。
投資の初陣で成功する者は、幸運を英知と取り違え、そのあとの相場を甘く見て、やがて失敗していく

ビギナーズラックで天狗になるな。
投資の腕を磨く最良の方法は、実際に投資すること

習うより慣れろということ。
天井三日、底百日

株価が天井の時は短く、底の状態で横ばいしている時の方が長い。
時を見、変を思うべし

明日、何が起こるかは誰にもわからない。時代の流れを見つつ、常に何か変化がおきると言うことを頭の中に入れておかなければならない。
どのような巧みな投機でも、見込みの当たるのは50、外れるのも50

株は上がるか、下がるかの二つしかない。なので、当たる確立も50%となる。儲けるときは大きく、損をしたときは素早く最小限に抑えることが重要である。
止まっている時計でも一日に二度は当たる

強気な人は上昇相場では儲けやすい。弱気な人は下げ相場では儲けやすい。止まっている時計でも1日に2回は当たるのだから、強気な人も弱気な人もいつかは必ず当たる。要するに、今の相場を見極め、それにあわせて投資方法を考えなければならない。
トレンドこそがフレンドだ

相場で儲けるには、トレンドを見極めることが重要である。しかし、その転換点を判断するのは難しい。
な行
鳴くまで待とうホトトギス

チャンスが来るまで待てることが成功につながる。
何事にもかからぬ前に、幾度も思案し、心によく落ち着きたる時、事を極めて勤むべし。仕懸りて後間違ありても、中程にてはやめぬがよし。腰の据わらぬことは成就せぬものなり。

株の売買をする時はまずはじめに熟慮する。方針が固まったら売買を始める。買った値段がちょっと下がったからといってすぐに処分したりするのはよくない。だが、始めに買った値段から1割下がったら売るなど方針を決めていたのならその方針を実行しなければならない。
生兵法は大怪我のもと

中途半端な知識を身につけた程度で、過信してると非常に危険である。
ニュースは発表された瞬間に古臭いものとなる

テレビや新聞で発表されたら、誰もが知るので、価値がなくなる。
人気は熱しやすく、冷めやすい

人気は非常に熱しやすく、冷めやすい。いつまでも続かない。だが、人気と言うのは非常に重要で、株価形成には、人気が7で、材料が3であるとも言われている。
上り坂の悪材料は買い、下り坂の好材料は売り

上昇相場の時の悪材料は、買い場となる。悪材料は一時的な下げとなるが、上昇する力のほうが強いので押し目が狙える。逆に、下降相場の時の好材料は売り場となる。好材料は一時的に上げ要因となるが、下降する力のほうが強いので長続きせず、また下げていく。
登り百日、下げ十日

株価は長い期間をかけて上昇し天井になるが、天井から下げる場合は短い期間で大幅に下がる。
野も山も、皆いちめんに弱気なら、あほうになって、米を買うべし

誰もが弱気なら、馬鹿になって株を買うべきである。相場が弱気の時は、上昇に転じる時期は意外と近い。
は行
売買を、せけばせくほど損をする、とんと休んで、手をかえてみよ

焦って売買しても損をする。そんな時は、休んで、売買の仕方を変えるのがよい。
始めから損は覚悟で相場せよ、思案過ぐれば時期を失う

株式投資をする場合、あらかじめ損をしてもいい限度額などを決めておき、思い切って買うのがよい。損をするのを怖がっていると、絶好のチャンスを逃すことになるし、損切りのタイミングを逃してしまう。いつでも、損の限界をセットしておく必要がある。
始めは処女のごとく、後には脱兎のごとく

始めは処女のように振る舞い相手を油断させ、途中から脱兎のごとく攻め立てると、相手は防ぎようがない。例えば、仕手が種玉を集める時は、株価が上昇しないようにこっそり買い集め、ある程度株数がまとまると、一気に仕上げにかかることが多い。
始めを慎む(終わりを慎む)

何事も始めが大事である。銘柄、株価の位置、全体の環境などを調べてから慎重に買うべきである。また、売るときも慎重にしなければならない。
初押しは買い、初戻しは売り

底から上昇に転じる時の押し目(値下がりしたところ)は買いであり、天井から下げに転じた時の戻しは売り場である。
疾きこと風のごとし

風林火山である。売買などは風の如く迅速に(損切りは特に重要)。好機が来るまでは林の如く静かに待つ。好機が来たら火の中に飛び込むが如く強い意志で。売り場が来るまでは山の如くじっと我慢する。
早耳の早だおれ

早耳の情報を仕入れても、小銭を稼ぐ程度で大きく儲けることはできない。
腹立ち売り、腹立ち買い、決してすべからず

腹が立っている時は、相場に参加すべきではない。冷静な判断ができないからである。
バラを切るごとく売るべし

花屋は、バラの花が咲ききったところで切らない。すぐに枯れてしまうからである。八分咲きぐらいのところが一番の切り時である。株式も、上昇過程の1合目から4合目で買い、8合目ぐらいで売り、残りの値上がり分は買ってくれた人のために残しておくべきである。欲張っては駄目である。
万人が万人ながら強気なら、たわけになりて米を売るべし

誰もが強気の時、相場は天井であることが多い。そんな時は、馬鹿になって、株を売るべきである。
判断を誤ることは正常なことだ。それを修正しないのが異常である。

相場において、間違えることは不思議なことではない。間違えた時はすぐに修正すること。
半値八掛け二割引

株価が暴落した時、どの時点で買えば良いかの格言である。例えば、1万円の株価なら次のようになる。1万円→5000円→4000円→3200円。3200円ぐらいが一つの目安となる。ただし、銘柄によりマチマチである。
引かれ腰は弱く、利食い腰は強く

買った株が値下がりし損失となっている時は、早く損切りすべきである。買った株が値上がりし利益が出ている場合は、すぐに売らずに十分値上がりするのを待つべきである。現実的には、この相場格言とは逆のことを行っている投資家が多い。
一つ目のボタンを間違えば、三つ目のボタンが合わぬ

初めが一番重要だということ。
人の商いを羨むべからず

他人の儲け話を聞いて、羨ましく思い、乗り遅れては駄目と相場に参加してもろくなことがない。そのような場合、既に相場は過熱気味の場合が多い。
人の行く裏に道あり花の山

みんなが楽観して有頂天になっている時(このような場合は天井)は売り、みんなが悲観して失望している時(このような場合は底)は買いである。逆張りについての格言である。上昇相場の時は、順張りで相場の流れに乗ったほうが良い。だが、いつまでも上昇相場が続くわけもない。そのような時にこの相場格言は意味がある。
人は転ぶと、まず石のせいにする。石がなければ、坂のせいにする。そして、坂がなければ、靴のせいにする。人は、なかなか自分のせいにはしない。

失敗したときは、反省し、勉強する必要がある。
人々西に走らば、我は東に向かう時は極めて利運なり

人と同じことをしても儲からない。
日計り商いするべからず

日計り商いとは、つまりデイトレードのことである。デイトレードを続けていると全体の相場観を見失ってしまうことがある。小利を稼ぐ事は出来るが、大損して1ヶ月の利益をたったの一日で失ってしまうこともありえる。だが、デイトレードでも着実に稼いでいる人もいることは確かであり、最近は証券会社の手数料も引き下げられる傾向にあり、必ずしもデイトレードは儲からないというわけではない。一長一短である。
百尺竿頭一歩を進む

相場は奥深い。常に研究を怠ってはいけない。
百戦百勝は、善の善なるものにあらず

戦いはたとえ百戦百勝でも、相手を傷つけるし、味方も傷つく。その意味で、最良の策とは言えない。相場の世界でも、毎日勝負しても必ずいつか失敗して損をする。また、負けを知らない人間は有頂天になりいつか大失敗をする。
吹き値待ちに吹き値なし

吹き値とは、材料なしに株価が急騰することである。滅多にないので、待っていても無駄である。
覆水盆に返らず

取り返しのつかない失敗もある。そのような失敗をしない為にも、真剣勝負で相場に臨む必要がある。
不時には向かうべし

思いがけないような出来事があり、株価が下がったら、買いである。スキャンダルなどがあれば一旦株価は下がるが解決すれば上がる(内容によるが)。
不時の長くこたゆることなし、必ず驚くべからず

スキャンダルや紛争など、何がしかのハプニングが起こり、株価が急落した場合、狼狽売りをしてはいけない(持ち株を早めに処分して事態を見極めるのも有効ではある)。そのハプニングがどのような物なのかを見極める必要がある。事態が解決すれば、急騰する場合も多い。だが、株価急落の原因が、国策によるものなど、比較的長期にわたって続くような場合も、迅速に処分した方が良い場合もある。
二日新甫は荒れる

月の初めの取引が、二日から始まる月は相場が荒れやすい。一日が休日で、二日からはじまる月というのは1年のうちにほとんどない。また、この格言を裏付けるだけのデータはないのだが、格言としてある以上、誰もが警戒するので、結果的に荒れる場合もある。
不手合いで金が減ったと悔やむなよ、預けてあると思や済むなり

失敗して手持ち資金が減っても、それは相場にただ預けてあるだけなので、くよくよしてはいけない(そのうち相場から返してもらえばいい)。逆に、儲かっている時でも、それは相場にただ預けてあるだけなので、有頂天になってはいけない。
ふところに、金をたやさぬ覚悟せよ、金は米釣る餌と知るべし

全力買いは危険である。常に余裕資金を準備して、チャンスが到来した時のためにとっておくべきである。また、そのチャンスが到来したとしても、全力で買うような事は避けるべきである。
踏み上げは売り

カラ売りが多い銘柄は、カラ売りをした人が後で必ず買い戻さなければならない株数が多い銘柄である。このような銘柄では、買い方が、カラ売りをした人に高値で買戻しをさせようとして、大量に買い上がって株価を一気に高くさせることがある。こうなると、カラ売りをした人は、早めに株を買い戻して損失を少なくしようとするため、さらに株価が上がることになる。買い方の買いと、売り方の買戻しのため、株価が一気に上昇する。このような相場を踏み上げ相場という。売り方がほとんど買い戻したら、後は元の株価に戻るだけである。踏み上げ相場では、はやめに利食いなどをして、清算しておいた方がよい。
冬来たりなば春遠からじ

相場において、暴落後の最悪の状態に突入したら、回復に向かう日が近い。希望を失ってはいけない。
不利運の時、見切り大事なり

ツキがないときは、持ち株を全て処分し、相場を休むのがよい。
ブルは時々儲ける。ベアも時々儲ける。だが、ホッグだけは儲からない。

ブルは、強気の雄牛。ベアは、弱気の熊。ホッグは、強欲な豚。要するに、欲張るなということ。底で買って、天井で売ろうと思わず、八分目に。
分別過ぐれば、大事の合戦は成し難し

考えすぎると、失敗する。
ま行
蒔かぬ種は生えぬ

相場で儲けるには、勉強や実際に投資をするという種まきが必要。
曲がり屋に向かえ

年中予想が外れる人(曲がり屋)と逆のことをすると儲かる。また、曲がり屋のレッテルを貼られると、誰もが反対のことをしてくるので、曲がり屋はさらにひどいものになっていく・・・。
待つは仁

チャンスが来るまで待てる人には、自分に打ち勝つ人徳や克己心が備わっている。急いで売買をしても損をするだけである。
学んで思わざれば罔し。思うて学ばざれば殆し

勉強し自分の頭で考えなければならない。
迷いながら進むより引き返せ

迷った時は引き返す。逡巡しながら売買をしてもろくな事にならない。そういうときは、休むのも一つの手である。
見切り千両

マイナスになってる株は早く損切りしたほうがよい。
三日先知れば長者

三日先のことが確実にわかるなら、誰でも大金持ちになれる。誰にもわからないのが、相場である。
みんなが最優秀だと知っており、かつそれに最高値がついているとしたら、それは今後値上がりするよりも値下がりする可能性の方が大きいだろう。

超優良企業は業績も好調であり莫大な利益を稼いでいるかもしれないが、もし株価がそれに相応しい高値であれば、値上がりするとしてもゆるやかであり、業績が傾くと大きく値下がりする可能性がある。
麦藁帽子は冬に買え

みんなが買わないときに仕込み、みんなが買いたいときに売るのが儲けるコツである。
無駄遣いする金あれば相場せよ、長者になれる真の近道

無駄遣いするなら相場に投資すべきで、それが金持ちになる近道という意味。
名人は相場の恐さを知る

名人は相場の恐さ(暴落)を経験している場合が多く、天井近辺の加熱相場では臆病であり慎重になる。そして、暴落後の底の時に、コツコツ買い始める。
目出度きも春を迎える心なら、引かれ玉に餅を食わすな

損失が出ている銘柄の株を持って年を越すなと言う意味。そういう銘柄は、年内に処分して、気持ちのいい新年を迎えるべきである。
メンツにこだわると、メンツと財産を同時に失う

自分の理論や理屈やメンツなどにこだわっていると、大失敗する場合が多い。相場はコロコロ変わるので、それにあわせて自分の考えも変えていかなければならない。
もうはまだなり、まだはもうなり

もうそろそろ買ってもいいかなと思って買うとさらに値下がりしたり、まだまだ上がりそうだから利食いはやめておこうと思っているとそこが天井だったりすることが多い。それだけ、相場を読むのは難しい。
もちあい放れにつけ

もちあいとは、株価が狭いレンジで上下動している状態の事である。この状態をやぶり株価が上昇したら買いで、下降していくようなら売りである。
物に本末あり、事に終始あり。先後する所を知らば則ち道に近し

物事には、本(根本)と末(重要ではない部分)がある。また、始まりと終わりがある。何事も、どちらが先(重要)で、どちらが後(重要ではない)かを間違ってはいけない。
や行
安値買い下がりの株数は一、三、五の比率有効あるべし。そして資金の半分を温存すべし。

ナンピンするときは、1回目の下げの時に1、2回目の下げの時に3、3回目の下げの時に5という比率で買うのが良い(初期段階で買いすぎるとさらに下げた時に買うことができなくなるから)。しかし、どんな事態が起こるかわからないので、資金の半分は残しておくとよい。
休むとはただの休みと思うなよ、次の仕掛けのもととなるなり

相場には休むことも必要。相場の見通しがわからないときなどは、無理せず休むべきである。だが、それは、次の勝負への大事な準備期間である。
山高ければ谷深し

株価が大きく上昇したら、その分だけ大きく下げるということ。
幽霊と相場師は淋しい方に出る

幽霊は墓場に、相場師は閑散とした相場に現れる。
夜明け前が一番暗い

相場が最悪の底の状態になれば、まもなく回復する日も近い。希望は失ってはいけない。
良い株を売って、悪い株を持ち続けるならば、銘柄表はしまいには悪い株だけになってしまう。

普通の人は、ちょっと値上がりした株をすぐに利食い、損をしている銘柄の株をなかなか損切りできない。このような事をしていると、ポートフォリオはひどいものになる。つまり、損をしている銘柄をすぐに損切りして、利益が出ている株を持ち大きな値上がりを待つべきである。
良い魚は底に近いところを泳いでいる

儲かる銘柄を見つけて買うには、それなりの苦労が必要である。
良いニュースは知らなくても別状ないが、悪いニュースは早く聞いていないと対策が遅れる

株価を上げるような良いニュースは、株価を上げるだけなので知らなくても問題はない。しかし、株価を下げるような悪いニュースは、早く対応しないととんでもないことになる。
良い銘柄だけを残せば利益は自然に生まれる

利益が出ている銘柄を残し、損を出している銘柄は早めに損切りする必要がある。逆の事をしてはいけない。
よく泳ぐ者は溺れる

猿も木から落ちる。自信過剰は禁物。
世の中には、頭が悪いために投資でしくじる者も多いが、頭が良すぎて失敗する者も劣らず大変多い。

相場は上がるか下がるかという、単純な根本を見失うな。
弱気相場になると、株価はいつも過小評価水準をはるかに下回り、強気相場では過大評価水準をはるかに上回る

相場は、上にも下にも行き過ぎる傾向がある。
ら行
理外の理

普通の常識では考えられないような不思議な道理の事。不景気の株高などがそうで、不況のため、企業が設備投資を手控えるため、その余剰資金が株式に向かい株高をもたらしたりする。このような相場を金融相場とか、過剰流動性相場などというが、意外な業種や銘柄が上げたりする。
理と非の中にこもれる理外の理、米の高下の源と知れ

常識と非常識の中にこもれる常識では説明できない道理は、相場が上下する源である。
利は元にあり、利は売りにあり

相場で儲けるためには、安く買って、高く売ることである。高く買って、さらに高く売ることは難しい。
利不運の時、思い入れ違いの筋は、四、五十日休むべし

儲からない時は、50日ぐらい売買をやめてみるのも一つの手である。
理論家は理路整然と曲がるなり

理論武装で攻め勝ったと思うな。動物的本能も重要である。
両建てはすべからず

両建てとは、信用取引で同じ銘柄に売りと買いを同時に出すことである。その後、値上がりしても値下がりしても儲けることが可能だが、二兎を追う者は一兎をも得ずで、儲からない場合が殆どである。
ローマは一日にしてならず

慌てず、焦らず、着実に。
六十日でひと思案

相場の小さな波動は、60日ほどで繰り返すことが多いので、60日をメドに売買を考えるとよい。
わ行
若い相場は目をつぶって買え

若い相場とは、トレンドが転換した初期段階の相場のことである。このような初期段階では、一時的に下げたとしても、長期的には上昇するので、リスクが少ない。
「私はこうして100万ドルを儲けた」とか、「あなたも百万長者になれる」、といった書物は、株式市場についての本の中で最も危険なしろものである。

本にもよるが、真似をしても無意味な場合が殆どである。
我が思い入れをみだりに人に話すべからず、他の了見を聞くことなかれ

相場についての自分の考えを他人にいうべきではないし、他人の考えを聞くべきでもない。自分の判断で投資しなければならない。
割高に売りなし、割安に買いなし

株価が割高な時は売り物がなく、割安な時は買い物がない。割高な時は人気が高く誰もがまだまだ値上がりすると思い買い、割安な時は高いうちに売っておこうと売りがでるが買う人がいない。
割安株をあさる場合、ばばをつかまないようにする一つの手は、過小評価されている成長株を選び出すことである。

成長性が高くても株価が将来の成長性を織り込んでいる場合は避けるべきである。割安であっても、成長性が見込めない会社の株も避けるべきである。相場で儲けたければ、成長性があるにもかかわらず安値で放置されている銘柄を見つけるべきである。
われわれは誰も計算機ではない。人間なんだ。みんな失敗を経験する。大事な秘訣はこれらの失敗を最小限度に抑えることだ。

損切りは早めに。